笑う門には福も来る

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

「菜種晴れ」・山本 一力









「菜種晴れ」・山本 一力



房州の菜種農家に生まれた二三は、五歳にして遠縁にあたる江戸の油問屋の跡取りに望まれた。ふた親きょうだいとの涙の別れ。江戸に着いた二三を待ち受ける、新しい母、大店のお嬢としてのしつけ、町のしきたり。泣くのはひとりの時だけと心に決め、二三は新しい暮らしを気丈に受け入れていく。ある日二三は、郷里の母に仕込まれたてんぷらを新しい両親にふるまうことになった…。ふたつの故郷に育てられた少女の成長と活躍。涙のち爽快、人情時代小説。




 この半生を一緒に生きて来たような読後感。



 踏ん張って、前を向いて・・・・  この気温を忘れるぐらいの勢いで読みました(でも暑かった!)



 ぅん、良くがんばりました



 二三ちゃんに、そう言ってあげたい。ワタシも、負けられないッ!

 ・・・でも暑さに負けそう><



 菜種農家の女の子が 跡取りのいない大店の養女に。

 寂しさに耐えながらも、子どもながらに自分らしくしっかりと懸命に生きていこうとする姿が

 とっても清々しいのです^^



 それなのに 自分の留守中に火事でそのご両親をなくし

 一人で生き抜いてきて やっと自分の店が持てて生母と一緒に頑張って盛りたてて

 いざ良縁に巡り合って 結婚しよう! と言う時にまた火事で いいなずけと母をなくし・・・

 でも、



 どうしてこうなの!?



 と嘆くまも惜しむ勢いで 彼女は前へ進む。

 嵐の後の菜の花のように、しっかりと地面に立つ。



 「負けないぞ!!」という無理な気負いもなく。




 「菜種晴れ」  何か分かる、このタイトル^^