笑う門には福も来る

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

「雷桜」・宇江佐真理









雷桜」・宇江佐真理



雷鳴とどろく初節句の宵に、何者かにさらわれた庄屋の愛娘・遊。十五年の時を経て、遊は“狼女”となって帰還した―運命の波に翻弄されながら、人の優しさを知り、愛に身を裂き、凛として一途に生きた女性の感動の物語。吉川英治文学新人賞受賞第一作。書き下ろし長編時代ロマン。




 ・・・・・凄かった。

 コレは是非!!



 皆さん是非!!

 と言っても好き嫌いあるでしょうから。まぁ聞き流して・・・・

 一人で盛り上がっているだけですぅ@@



 ちょっと前に読んではいたんですが ドタバタしてて記事にできず^^;

 でも忘れられない 物語でずーーーーっと気になっていたんです!!



 この「遊」という女の子(のちには女の人)の半生です。



 それが何と言うか・・・

 その描写の中に 浮かんでくるんです 「桜」が。大自然の景色が。

 圧倒されてしまうんです。その世界観に。



 さらわれた後山の中で自由に育った遊が周りを驚かせながらも庄屋を継いだ兄を助けることにもなります。

 身分違いの恋をし、素敵な女性にもなるのですが

 やはり実ることはなく。

 でも、その現実を受け入れ相手に別れを伝えるその姿が、美しいのです。



 生涯をその山中で過ごし、実家に戻ることはなく。

 ひっそりと愛した人の子を産み 静かに何を望むことなく 幸せに暮らしてゆく。



 ただただ、あの桜がワタシも見てみたい。

 そう思わずにいられない。 自分の周りを風が吹き抜ける様な、そんな物語でした。