笑う門には福も来る

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

『人魚は空に還る』 三木 笙子著/東京創元社

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富豪の夫人の元に売られてゆくことが決まった浅草の見世物小屋の人魚が、最後に口にした願いは観覧車へ乗ることだった。だが客車が頂上に辿りついたとき、人魚は泡となって消えてしまい—。心優しき雑誌記者と超絶美形の天才絵師、ふたりの青年が贈る帝都探偵物語。明治の世に生きる彼らの交流をあたたかに描いた、新鋭の人情味あふれる作品集第一弾。表題作を含む五話収録。



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気を付けて!俄然好みの世界観まっしぐらですから!

表紙に、惹かれた訳では無い事は、一応言い訳(咳払)
贔屓の書店の書店員さまお薦めだったんだよー!
まぁポップの言葉にピンときたんだよー!

私の好きな奴だ!って。

予感は的中。五感は満足。
とにかく、時代背景が、あれでしょ。
しかも美形男子とか・・・!
相手は冴えない男子でしかもこっちが活躍とか・・・・!
後は桜ちゃんがもうちょっと大きくなって絡んでくれるとおばちゃんは文句なしかなぁ(妄想)

一つ一つの物語には、沢山の悪意と、時代の移り変わりと、人の生きる力が描かれている。
物語の持つ魅力も、相当なものです。お試しあれ。
描写が丁寧である事が、とても印象に残りました。夜の街の気怠さと喧騒。明るさ。
近代日本のいかがわしさって良いなぁ。あああああ大好きだぁ。

シリーズは、あと2作既刊。いつか読みたい。









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