笑う門には福も来る

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

『虚ろ舟』・宇江佐真理著

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情にもろく、涙もろい。「泣きの銀次」シリーズ最終章!
五十路を目前にした岡っ引きの銀次。長女が嫁に行くその日、不穏な事件の知らせが届く。翌朝、胸騒ぎを覚えた彼が見たのは轟音とともに過ぎていく空飛ぶ物体だった。以来、銀次の周りでは奇怪な事件が起こり始める。「虚ろ舟」と呼ばれるこの光る球は吉兆か、それとも凶兆か。




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良い事も悪い事も有る
良い人も悪い人も居る
そうして人は、その旨に善と悪を持ち合わせている。

ふとしたきっかけで、その物事の捉えようで、人生を違える事もあったり
ああ人って人生ってそうだよなぁと
現実感をひしひしと物語の中に感じる。この作家さんのリアル感は凄い。

とは言いつつ時代物
でも、時代が違っても、人の暮らしって、生きる想いって、変わらないんだろうなぁと
がっかりしたり、安心したり、そんな物語でした。


誰でもが幸せにはなれない。
その事が、とてもよく実感できて、切なかった。









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