「ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)」/山内マリコ著
そばにいても離れていても、私の心はいつも君を呼んでいるー。都会からUターンした30歳、結婚相談所に駆け込む親友同士、売れ残りの男子としぶしぶ寝る23歳、処女喪失に奔走する女子高生…ありふれた地方都市で、どこまでも続く日常を生きる8人の女の子。居場所を求める繊細な心模様を、クールな筆致で鮮やかに描いた心潤う連作小説。
私たちがすごかった栄光の話/やがて哀しき女の子/地方都市のタラ・リピンスキー/君がどこにも行けないのは車持ってないから/アメリカ人とリセエンヌ/東京、二十歳。/ローファー娘は体なんか売らない/十六歳はセックスの齢
■□■□■□■□■□
ふと思う事がくっきりと文章として現れる
なかなかに狼狽するし、恥ずかしくなったりもするのだけれど
読み続けるうちにそれに慣れてくると
登場人物の行動や言動に納得したり、突っ込んでみたり
痛々しく思ってみたり、でも最後には共感してみたり。
どこかには私がいる。
それがすごく実感された。
生きる私と並行して、別の私を見ているような錯覚を持ちました。
この作家さん好き、と言うか
読まなくちゃいけない作家さんではないか、と感じた。
奏