笑う門には福も来る

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

EYEWITNESS/目撃者

 

 

山小屋で秘密の逢瀬を楽しんでいたティーンエイジャーの少年2人が殺人現場を目撃してしまうが、ゲイであることが周囲に知られることを恐れて警察へ通報しないことにする。自分の里子が殺人事件の目撃者であることを知らないまま事件の捜査を担当した地元の保安官へレンは、被害者がFBIの捜査対象だった麻薬組織のメンバーだったためにFBIが捜査に介入してきたことに戸惑いを覚える。一方、犯人は目撃者の正体を突き止めて口を封じるべく行動に出る……。

 

 

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なぜこのドラマを観ようかと思ったかと言いますと

上記内容、その1行目を、読まれましたでしょうか皆さまっ

 

 

「山小屋で秘密の逢瀬を楽しんでいたティーンエイジャーの少年2人」

 

 

二人。

少年2人。

 

秘密のおぅ(以下略)

 

とまあ、そんな個人的嗜好と

後は映像の暗さが好みでしたので、速録画予約!

北欧のドラマのリメイクの様でありまして

ちょっと原版も観てみたいなぁと思うほどに私は好きでした。

 

がしかし

10話で打ち切られた様で(涙)

10話視聴して、やっぱり私には好みで違和感なく楽しめたので

納得の終了・・・残念です。

 

 

 

 

 

 

しつこいほどにこの2人を愛でる。

バイク好きのルーカスと

薬物依存の母親を持ち、地元の保安官の家に養子となるフィリップ。

自分が何者かを知るフィリップと、彼に会う事で本当の自分を知るルーカス。

お互いの気持ちを確認し合ったその時に事件を目撃してしまうから

秘密にしなければならないから事件の事は誰にも言えない

犯人に自分たちが知られている事すら、言えずに物語は始まります。

 

ルーカスの狼狽振りと

フィリップの一途さに

そりゃもう悶える訳ですが

同時に底辺でずしっと描かれるヘレンの苦悩もまた

この物語の暗さの一片を担っているように思えます

それから、真犯人のライアンの苦しみも。

 

ライアンは結局、彼は

本当のところはどうなんだろう。

小児愛者である事、彼女を殺してしまった事

ルーカスを撃った事、アンを殺してしまった事。

何だかいつも、悲しそうだった気がする。

この様な凶事に及んでしまう精神状態は

それはやはり、これまでの彼の体験がそうさせてしまったものなのだろうか。

 

ヘレンにはゲイブがいたけれど

ライアンにはきっと、誰も居なかったんだろうな。

 

全編を通してゲイブの包容力とヘレンへの愛情は見事だった

信じ続けて、ただ愛しているのがとてもよく分かった

だから二人が初めて会った日、ヘレンが持っていたウォッカ

自殺するための薬物を飲むためだったと最後に告白された時

あんな風に泣けるし

彼女に何かしらの雑念を抱いた自分を責めていたようにも見えた。

 

ゲイブとフィリップはこれからきっと、良い関係を築いてゆける気がした。

そしてそこにゲイブの優しさを元にヘレンは取り込まれてゆけるのだと思う。

アンの居ない悲しみを、その代りにはなれなくても

悲しみ寄り添って彼女を大切に思う事で

この3人は新しい家族となってゆけるのだと思った。

 

撃たれたかったライアンの思惑に嵌ったヘレンは

新たに命の重みを背負って生きてゆくのでしょうが

バッファロー時代と違うのは

ゲイブとフィリップが居て、自分は街の保安官だから。

深い愛情と人の温もりがあれば

どんなに罪に苛まれる夜があっても大丈夫、朝を迎える事が出来ると思うのです。

そんな風に、思わせてくれる全10話。あんなに素敵だったのに何で打ち切りなんだよぅ!

 

いやしかし、フィリップ良かったね

ルーカスが最後にパーティに一緒に行ってって

その夢で見た話、素敵だった。

自分たちにさえ迷いが無ければ、あとはどんな嵐が来たって

君たちは若いんだから、自由に恋せよ少年たち!

そして願わくば、どんな形でも良いからまた戻ってきておくれ。

 

 

ほんとめっちゃ好きやったのにー。