笑う門には福も来る

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

『ルピナス探偵団の当惑』 津原 泰水著/東京創元社





私立ルピナス学園高等部に通う吾魚彩子は、あるときうっかり密室の謎を解いたばかりに、刑事の姉から殺人事件の推理を強要される。
なぜ殺人者は犯行後冷えたピザを食べたのか?その後も飄々たる博識の少年・祀島らと、青薔薇のある雪の館の密室殺人、死んだ大女優の右手消失事件に遭遇する。
不合理な謎が論理的解明を経て、鮮烈な幕切れをもたらす本格ミステリ三編を収録。


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本当に、何気に手に取って、中身も確認せずに気まぐれに購入。
当たり!
こういう出会いがあるから、本屋さん巡りは止められないのだ。むふふ。

柔らかな謎解き。でも、殺人事件だったりするんですよ。
嫉妬、って
一番強く人を動かす感情なのではなかろうかと強く思った。それは良くも悪くも。
不二子ちゃんの無茶振りに耐え続ける皆も、何気に健気です。

偶然のような謎解き
でも人を見ているから感じ取れる心の向き。
些細な事を、いつも皆誰かに発信しているんだろうな。
隠しているから、言えないからこそ、視線や言葉の端々に何かを匂わせる。
本能ってきっとそうだ。本当は、皆嘘つき。

初読みの作家さんで、今でも他の作品を知らない。
最近はこんな読み方をしていますが楽しい。本は、やはり楽しい、ですな。






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