笑う門には福も来る

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

『箱庭図書館』乙一著/集英社

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少年が小説家になった理由。コンビニ強盗との奇妙な共同作業。ふたりぼっちの文芸部員の青くてイタいやりとり。謎の鍵にあう鍵穴をさがす冒険。ふと迷いこんだ子どもたちだけの夜の王国。雪の上の靴跡からはじまる不思議な出会い。集英社WEB文芸「RENZ ABURO」の人気企画「オツイチ小説再生工場」から生まれた6つの物語。



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企画もの、と知らずに読んだ。
一つ一つの物語が、独特なんですけれど、どこかで一貫していて
この違和感はなんだろうなと思って、後で絡繰りを知ったのです、なるほど!

でも全てがきっちり乙一ワールドでございました。久しぶりに手に取りましたが、やはり、好きです。

痛々しかったり、笑えたり。色んな人が居ました。
読み心地の良さが、とても好きなのですよねぃ。
最後の一遍が、私の思う、この作家さんらしさ満載の物語でした。
ラストの場面に、希望を抱き、終わります。
私的には珠玉の一冊。最高です!

こんな時期に読むことをお勧めいたします。
そのころのお話ですしね、なんとなく
他の空間から遮断され、籠った状態で、お気に入りの飲み物をお供に、読むことをお勧めしたい。
深夜と言うにはにはまだ早い、夜の時間に。