笑う門には福も来る

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

「非正規レジスタンス*池袋ウエストゲートパーク 8」・石田衣良









「非正規レジスタンス*池袋ウエストゲートパーク 8」 石田衣良



街のトラブルシューター・マコトの店の前を、行きつ戻りつ時間を潰すサトシ。売れ残りのバナナを頬張る彼は、人材派遣会社・ベターデイズに登録するフリーター。コインロッカーに持物を預け、ネットカフェで寝泊りするワンコールワーカーの悲惨な生活を知ったマコトのもとに、ユニオンを主宰するメイド服の女があらわれる。水彩画のような東京の四季描写も楽しめる、人気シリーズ、待望の第8弾です



千川フォールアウト・マザー


子どもたちが日本の未来だというなら、おれたちにはきっと打つべき手があるはずだとおれは思う。



 マコトの幼少時代の事がすこうしわかって、それがまた切ない。

 子どもは、親が大好き。たとえそれがどんな「親」であっても。傍から見たら可哀想でとってもいじらしくなるほどでも、親といる子どもは、やっぱり幸せ。そしてどんな状況でも、必死で生きている親の傍で生きている子は強くなるんだ。守るべきものを理屈でなくキチット分かって大人になる。





池袋クリンナップス


ほんとうに最高の才能というのは年収30万ドルぐらいじゃ動かないんだ。それはみんなのための力なんだよ。



 このシリーズならではのカラーの物語vvこんなのあるといいなぁ♪

 そう思いながら、気持よく読みました^v^

 そうそう!結構眺めのよい景色って毎日見てると、飽きちゃうんだよね★たまーにだから、きっと「特別」になるんだよ^^





定年ブルドック


慌てて成長する必要なんか誰にもない。そう思うと日々安らかな気分で過ごせるだろ?



 これも、このシリーズならではかしら?結構キャラの年齢層に幅がありますよね♪

 舞い込んできたトラブルと一緒にやってきたおじさま。

 結構気難しそうで一本気そうででも^^;なんだかちゃぁんとマコトの言うことをきくのが可愛いvv

 なかなかの叔父様★



 キングとのスパーリング勝負は、どうなったのかしらん^m^





非正規レジスタンス


必死で格差社会の急斜面にしがみつき、ネットカフェやファーストフード店で夜を明かす透明人間の悲鳴は誰にも届かない。なんといっても、日本は自己責任の国だろ。貧乏になる権利は誰にでも平等だ。




あきらめない。あきらめたら、そこで終わりだ。




泣かない。泣いたら、ひとに同情されるだけだ。泣きたくなったら、笑う。




うらまない。人と自分をくらべない。どんなにちいさくてもいい。自分の幸福の形を探そう。




切れない。怒りをひとに向けてはいけない。今の僕の生活は、すべて僕に責任がある。



 表題作。

 あまりにいまワタシの目の前にある毎日とかけ離れているので、追いつけなかった。

 分かってる。テレビで見たことあるし。それだけではきちんと理解できない描写。

 ほんとかなぁ。ホントかも。ホントなら・・・・・どうしようwwww



 救おうと思っては、かわいそうと思ってはいけない??

 「自己責任」だけで済ませるのってひどいと思うワタシは、きっと弱いのでしょう。でも、このままでは嫌だ。

 子どもが生きてゆく未来に、こんな世界があるなんて。

 そう思いながら読み進めて。でも最後にはなんだか希望がもてているような気がする。この作家さんにはいつもこんな風に気持ちを緩やかにしてもらっているvvv不思議。




 サトシの書いたこの4行は、彼ら「ワンコールワーカー」だけにはあてはまらない。

 こうやっていま「家」で「布団」に「足を伸ばして」寝ているワタシにも、同じことが言える。

 何度もこの言葉と向き合って「そんなの分かってる」って言えない自分がいる。



 そうだった。ワタシはワタシを、生きているんだ。