笑う門には福も来る

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

『おやすみラフマニノフ』中山 七里著/宝島社

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第一ヴァイオリンの主席奏者である音大生の晶は初音とともに秋の演奏会を控え、プロへの切符をつかむために練習に励んでいた。しかし完全密室で保管される、時価2億円のチェロ、ストラディバリウスが盗まれた。彼らの身にも不可解な事件が次々と起こり…。ラフマニノフの名曲とともに明かされる驚愕の真実!美しい音楽描写と緻密なトリックが奇跡的に融合した人気の音楽ミステリー。




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岬先生って、優しそうで容赦ないよなぁ
と、今回も思った。

馴染の無いクラシック音楽の、その演奏の臨場感とか
ひとつの曲に込められた情景とか
とても勉強になります。長くは覚えていられない事が申し訳ないのですが(詫)

厳しい世界の中で、生き残ろうとする
でも大切なものも守りたいと思う
きっと彼ならそのままでやってゆけるのではないかなとか、そうであって欲しいなとか
願いに近い想いで読み終えました。



描かれる現実は、物語の中とは言え厳しかった
それなのにどうしてその世界に身を置こうとする人は後を絶たないのだろう。
なんて
ぬるい毎日を生きている私は、不思議に思ったのでした、とさ。