笑う門には福も来る

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

『ヒトリシズカ』 誉田 哲也/双葉社

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本書は、あなたに新しい興奮をもたらす。それは、第一章「闇一重」で幕を開ける。男が拳銃で撃たれて死亡する。犯人逮捕が間近となった矢先、司法解剖をした法医学者から連絡が入る。心臓に達していた銃弾は、一度止まってからまた動いたというのだ—。第二章 「蛍蜘蛛」で驚愕、第四章「罪時雨」で唖然、最終章「独静加」で…何を見る?



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どうしてなのか。そうわかるまでは空恐ろしかったのですが
ああでも過去を知ってしまってもそれはそれで別の怖さがあったな。

印象に残る物語でした
結局大人が、親が子どもの人生も作ってしまうのだなって、そう実感して切なかった。
自分の襟を正して、とか。これから自分は、とか。
そう戒める以前に、この物語が悲しかった。


ドラマか何か、映像になったそうですね。
読んでいてもとても景色の浮かびやすい描かれ方だったような気がします。

夜の物語。そんな印象。



この作家さんて、結構容赦ないな。
嫌いではないのです。あの残酷さも、一層切なさややるせなさが際立ちますよね。効果抜群。



自分は不幸だと思っていたのかな
不幸にしてしまったあの子だから、幸せな人生を手渡してあげたかったのかな。
最後の章は、色んな事を考えながら読みました。
彼女が、自分の人生を悔いていなければ良いなと思った。
良い事をしていた訳ではないけれど。前だけ向いててくれても良いなぁと、思いました。









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物欲は相当に強いんですけれども、改めてこう尋ねられると、答えられない。
実は、足りてるんだろうな、私。ただの贅沢なんだ。