笑う門には福も来る

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

「とんび」・重松 清









「とんび」・重松 清

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つらいときは、ここに帰ってくればいい。昭和37年、ヤスさん28歳の秋、長男アキラが生まれた。愛妻・美佐子さんと、我が子の成長を見守る日々は、幼い頃に親と離別したヤスさんにとって、ようやく手に入れた「家族」のぬくもりだった。しかし、その幸福は、突然の悲劇によって打ち砕かれてしまう―。我が子の幸せだけを願いながら悪戦苦闘する父親の、喜びと哀しみを丹念に描き上げた、重松清渾身の長編小説。




 悪戦苦闘なヤッさん・・・最高でした。

 最高に正直で優しくて厳しくて頑なで。

 最高に愛おしい「お父さん」です。



 その物語で語られる言葉の一つ一つ全てが心に刺さるし、でもワタシの中の何かを救ってくれるような安心もくれるし。

 実家に行ったような感じ・・・・??なんていうんだろ。

 一気読みしても。そんでもって号泣したって。

 疲れなかったんですよね。



 不思議な一冊でした。



 母親が亡くなった時のいきさつの真実を教えることができなかったやっさん。

 それをカバーするようにアキラに手紙を生前書いていた住職。

 なんて素敵なチームプレーなんだぁッッ!!

 感動が止まりませんでした^^;  よかったなぁ。



 一生懸命になればなるほど、空回りしてゆく。

 そんなのどこの親子にもきっとあること。

 でもやっさんは体当たりでアキラと向き合おうとする。そのままには絶対にしない。

 疲れるだろうに、自分の子ども相手には絶対にあきらめない。

 すごいなー。ワタシはこんな「親」になれるかなぁ。自信ぜんっぜんないサ@@

 でもやっぱり、あきらめたくはないさ!

 自分の子どもだもんね!



 と、子育てに対しても最後には前向きになれちゃってたり♪

 やっぱり不思議な一冊vv



 「親」と「子ども」どちらの側に立って読んでもどちらの気持ちも痛いほどわかる。

 分かるから切ない。

 でも、優しい気持ちでいっぱいになる物語。




 2,3年後に読んだらまた違う感情で捉えるのかもvvv

 そうかも。