笑う門には福も来る

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

『一鬼夜行』 小松 エメル/ポプラ社






江戸幕府が瓦解して五年。
強面で人間嫌い、周囲からも恐れられている若商人・喜蔵の家の庭に、ある夜、不思議な力を持つ小生意気な少年・小春が落ちてきた。
自らを「百鬼夜行からはぐれた鬼だ」と主張する小春といやいや同居する羽目になった喜蔵は、次々と起こる妖怪沙汰に悩まされることに―。
あさのあつこ後藤竜二両選考委員の高評価を得たジャイブ小説大賞受賞作、文庫オリジナルで登場。



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ずっと気になっていて、とても読みたかったのです
始まりの一文から虜。
禍々しさと優しさと切なさ。その他にも、ありとあらゆる感情が描かれておりまして。読み応えがありました。
好きな世界と時代背景でもありましたので、満足の一冊。シリーズは読破する予定。未購入ですが。

人外のものの存在を通すと、より人の有り様が浮き彫りになるのですよね。
このジャンルの、其処のところは何冊読んでも読み飽きない私でありまする。好きなんですよねぃ。
人として、自分はどう在りたいのか。何を目指すのか。いつも考えさせられ、いつも答えはでないのです。
もう何冊も、読んでいるのに、同じ問答を繰り返す胸中。

想いの強さは、時として
どんな力も或いはどのような障害をも越える時がある。
これからが楽しみな、そんな物語。シリーズの幕開け。ふふ。









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