笑う門には福も来る

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

「夕映え」・宇江佐真理






「夕映え」・宇江佐真理


                    http://img.7andy.jp/bks/images/i6/31959166.JPG
江戸後期、武士を辞め岡っ引きとなった夫、女房は飯屋の女将。息子と娘、この4人の家族の暮らしを通して、江戸時代から明治時代へ、時代の移り変わりを、市井に生きる人間の切なさや強さを描いた長編。




 この時代は、個人的には 大好きなんです。



 「福助」に集まるたくさんの お客さんの職業からも

 世の中の動きが分かるし・・・



 前半は 娘おていちゃんの 恋、結婚のお話が中心

 晴れてお嫁に行ってからも

 結構いろんなコトが起こるのは

 今も昔もあんま変わんないのかな♪



 後半は、息子良介の生き方と 時代の移り変わりがリンクしていて

 とっても 緊張しました・・・

 彰義隊に入り、官軍に攻撃を受け、何とか逃げ出し無事に帰宅します

 敵の目からも かくまうコトが出来

 松前へ 逃がす準備が 整っていたにもかかわらず

 好いていた子の身に起こったコトをしり



 再び 闘うコトを決意してしまう・・・




 彼の純情にはね、涙でした。ホントにね。




 松前で過ごす日々に 

 良介が もういないコトを

 彼は戻らないコトを 初めて納得するおあき。



 松前の「夕映え」



 見事だったんだろうな~

 そう思いました。




 時代が変わろうとも

 戦が起ころうとも

 人の営みは 変わらないんですね



 夜が来れば 朝は来る



 人の望むものは そんなに多くないのかもしれない



 いつも通りの毎日



 ただそれだけで。




 いま、ワタシは



 とっても幸せなのかもしれない



 そう思える



 ホントにそう思える 物語でした。





 あのね、良かったです。



 この本読んで、そう思いました。