笑う門には福も来る

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

2008-02-18から1日間の記事一覧

「鴨川ホルモー」「ホルモー六景」・万城目学

「鴨川ホルモー」「ホルモー六景」・万城目学 このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。腹を空かせた新入生、文句に誘われノコノコと、出向いた先で見たものは、世にも華麗な女(鼻)でした。このごろ都にはやるも…

「泣きの銀次」・宇江佐真理

「泣きの銀次」・宇江佐真理 誰がお菊を殺したんでェ。最愛の妹の命を奪った下手人を追って、大店の若旦那の地位を捨てた、人呼んで「泣きの銀次」。若き岡っ引きは、物言わぬ死体の声を聞いて涙する。お侠な娘、お芳の健気な想いを背に受けて、めざす敵は果…

「つくもがみ貸します」・畠中恵

「つくもがみ貸します」・畠中恵 お江戸の片隅、お紅と清次の姉弟二人で切り盛りする、小さなお店「出雲屋」。鍋、釜、布団にふんどしまで、何でも貸し出す出雲屋ですが、よそにはないような、ちょっと妙な品も混じっているようで…。彼らは、生まれて百年を…

「夕映え」・宇江佐真理

「夕映え」・宇江佐真理 江戸後期、武士を辞め岡っ引きとなった夫、女房は飯屋の女将。息子と娘、この4人の家族の暮らしを通して、江戸時代から明治時代へ、時代の移り変わりを、市井に生きる人間の切なさや強さを描いた長編。 この時代は、個人的には 大好…

「ぬばたま」・あさのあつこ

「ぬばたま」・あさのあつこ 山は人魂の還るところだ。恐怖の裏に安穏があり、冥福がある。山に囲われて生きた者は、みな誰も還るのだ。山に抱かれて朽ちていく。都市の人たちはあの恐怖を、あの陶酔を、知らないのだ。逝く者と残る者と、淋しさはどちらが勝…