「この世の春」上・下/宮部みゆき著
小説史に類を見ない、息を呑む大仕掛け。そこまでやるか、ミヤベ魔術! それは亡者たちの声? それとも心の扉が軋む音? 正体不明の悪意が怪しい囁きと化して、かけがえのない人々を蝕み始めていた。目鼻を持たぬ仮面に怯え続ける青年は、恐怖の果てにひとりの少年をつくった。悪が幾重にも憑依した一族の救世主に、この少年はなりうるのかーー。21世紀最強のサイコ&ミステリー、ここに降臨!
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大仕掛けって言いますか・・・まぁそうかもしれない。
時代小説の様でありつつ
現代風の要素も持っている気がします。読みやすさは抜群。
まぁ私の感想ですが。
自分の身に起こっている原因が分からない苦しみもあったろうけれど
全てを知って、共有できる相手を持ったとしても
これからを生きてゆく事だって苦労は多いだろうなぁと考えたりして。
何となく全てが丸く収まって
微塵の心配も残らない終わり方が好きでした
希望も少し、見えた気がするし
この作家さんの子どもの使い方好きだなぁ
殿の幼少の頃は別として
この物語では本当にすべての期待を背負っていて好きだった。
でももうちょっと重くても良いかなぁ
孤宿の人とか、好きだったんだけどなぁ、暗くて。
あかんべえも良かったよなぁ、容赦なくて。
奏