笑う門には福も来る

鈍間な主婦の気儘で憂鬱で有頂天な日常。

「エスケープジャーニー【電子限定かきおろし付】」/おげれつたなか著 リブレ

 
 
 
「エスケープジャーニー【電子限定かきおろし付】」
★★★★★
 
そんなタイトルではあるけれど、きっと逃げない、そんな二人なんだと思うの。
 
個人的に、自転車がすごく効いてる。堪らない。
青春の向う見ずな感じと、他者と交わることで知らされる現実に
「普通」とは違うことや
進むことができない「名前のない関係」を実感してゆく姿が
いじらしいし、切ない。
読む者にもすんごく考えを求めているような気さえします。

絡みが激しくって、すぐそんなこと忘れちゃうんですけど(ほんっとすんません)。

初読みの作家さんなんですけども
実はずっと前からきちんと読んでみたくて
でも何となく紙を買うほどなのか自分的にジャッジがむつかしく
電子も高いし、そのままになっていました。

アメーバさん半額クーポンありがとう!
迷いなくこの全3巻を購入しました。続きあるのかな。

細かな感想をここに、まずっ
注目すべきは64ページ!!!!
もーページ捲った途端

ぬををををーーーーーっっ
ってひとまず、手で口を覆いました。
あれは
あれはない。
ちょっともうなんだもう大好きか!!!!
分かっていたけれど、感じていたけれど
あんなことされたらさ、堕ちるよね。堕ちない人いたらちょっと喧嘩したい気分(なにごと)。

それからもう涙なしでは読めない
特筆すべきは

「218ページ」

あんなにいろんなことを感じたシーンは漫画を読んでてもそう簡単には出会えない気がしました。
二人の、これまでの思い出の悔しさや切なさ
再び出会って過ごした時間の楽しかった時間
再燃する恋心、そしてそのバランスの悪さ
手に入れれれば不安になる「名前のない関係」

「なあ、好きだよ」

思っていても言ってしまえばそれだけで
でもその気持ちが一番大切なんだろうな
きっと名前があったって人はいつだって不安定なんだよ
だって、きっとそれが好きになるってことだと思うもの。

「理由がわかるならちゃんとだめだとおもえた」

この表現にも胸をつかまれた。
ぎゅっと、そして自分でも考えた
でもその時に簡単にわかってしまう理由であれば
もしかすると二人は、そんなに惹かれていなかったのかもしれないよ。
繋がるべき、結ばれるべき二人にとって
それくらいの思い出が
これからの人生に、必要だったのかもしれないし。
ずっと生きてゆくときにそう決めるときにあの経験が
なにかに役に立つのかもしれない。
現に羽瀬くんは、あんなに反省したのだし、もう失いたくないって、思っているし。ね。

そしてこの巻で忘れてはならないのはこの人!!
ふみちゃん!!!!
羽瀬くんと図書館で過ごしながら、外にいる直人君の笑顔見付けて
別に羽瀬くんに笑っているわけじゃないのに
全然違う場所で友達と笑っているのに
「私はいいや」って
泣ける・・・・!っていうか潔すぎる・・・・!

「私はきっと、これからも別の人を好きになれるよ。でも」
そのあとに続くセリフ
すみません、本気で涙出ました。

ふみちゃん、君はすごい人だ。


ほんでまとめ。
終始羽瀬くんの、ほんとに羽瀬くんの直くんに対する想いが
物語の其処彼処に溢れていて
なんかもう、読んでて切なかった。
君は一番大切な人をちゃんと手に入れるんだ
何がどうあろうとそれだけに必死になって生きてゆくんだ。
なんだか応援しながら読んでいる瞬間もあった。

そしてそんな君を、直くんは全身全霊で受け止めてゆくんだと思う。
きっと、誰も盗らないよ
直くんは誰にも、盗られようとはしないよ。

身体だけではない何かに
安心できるようになれたら
それが愛ってことかもね、なんて
1巻を読んでて思いました。とさ。
 
絡みが結構、濃いめの表現でして
そこだけがちょっと
あー・・・私はいいですって感じでさらっと流しちゃったんですけども
やっぱ絵力強い
ほんっとすごい
人物の全身のバランスとか相当好みだったし、コマ割り、あとはやっぱセリフの置きドコロ!!!!
めっちゃくちゃよかったーーーー
最高やったーーーー!!!!
読んでよかった。
 


絡みがね・・・
(結構絡みなしを好む読み人なんですよね、私)

 
 
 
 
BL漫画の感想記事を書く時の情熱を
もっと他に活かせたらいいよなって正直思ってる。


 



別れた元カレ太一と大学でまさかの再会を果たした直人。友達だと相性バツグンなのに“恋愛”になった途端うまくいかない!(提供:読書のお時間です)